舞台は1977年アメリカのメリーランド州。いつか自分を愛する本当の母親が迎えに来ることを夢見て里親のもとを転々とする１１歳の少女ギリーは、喧嘩なんて朝飯前、大人を出し抜くのはお手のものな女の子であった。ケースワーカーのエリスに連れられ、３軒目の里親の家のドアから出て来たのは、でぶでぶのトロッターおばさんに知恵遅れの８歳の男の子W.E。隣人は毎日夕食を食べに来る黒人で、盲目のランドルフ。「私がここに残るわけないわ」。うんざり、ふてくされながらもギリーは彼らとの新しい生活を始める。

これまで数々の学校をめちゃくちゃにしてきたギリー。「誰でもかかってこいよ！」ぺちゃくちゃおしゃべりでやたらギリーに付きまとって来るクラスメートアグネス、とても賢くて今までの先生のように思い通りに扱えない黒人の教師ハリス。そもそも授業そこまだ習ってないし…。家でも学校でも上手くいかず、ギリーのむしゃくしゃは溜まっていく。

そんな時、実の母親コートニーから手紙が届いた。ギリーは書かれている住所に気づき、母に会いにカリフォルニアに行くことを決意。「トロッター家は不衛生で最悪。もう我慢の限界よ。」などと記し、母親に手紙を送り返した。「喋れないあいつを利用しよう！」と彼女はW.Eを手伝わせランドルフ家の本棚に隠されたお金と、残りはトロッターのお財布からこっそり抜き取り、ついに一人家を抜け出す。

家に引き戻された時、トロッターは取り乱していた。そしてギリーは初めて、トロッターが自分を求め、愛していることを知る。もう少しここにいよう。これを機にギリーが新しい仲間達をもっと「知ろう」とする毎日が始まった。

　感謝祭の頃、ギリー以外の家族全員がインフルエンザにかかってしまった！普段は片付いている部屋はめちゃくちゃ、W.Eは吐いてしまう始末。ギリーは懸命に彼らを看病する。そんな時に、呼び鈴が鳴り立っていたのはコートニーの母親ノニー（ギリーの祖母）だった。ノニーは手紙以上の悲惨な光景に心を痛め、困惑するギリーを前に必ず迎えに来ることを約束し、逃げるように出て行ってしまう。こんな生活も悪くない、そう心が動き出したギリーの前に突如現れたノニー。そしてずっと自分が求めていた母親・・・

 

ギリーがたどり着いた、本当の家族、最後にギリーの選んだ安らぎの場とはー

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